パピークラスとは生後半年未満の子犬のしつけ教室のことです。
犬の成長は非常に早く、大きくなったときに問題行動が目立つようになってから直すのは非常に苦労します。
子犬だからと自由にさせておくと、覚えて欲しくないことを覚えたりします。
成長著しい子犬のころにしつけをして社会化を勉強させると、成犬になってからも大きな違いを見せるようになります。
そこでパピークラス!
パピークラスは社会化の大切な時期を逃さないように、子犬の頃に行うしつけプログラムです。
また、子犬だけでなく同時に飼い主さんの知識を高めるためのレッスンとも言えます。
その他にもパピークラスを行う理由として、子犬のしつけは、飼い始めたその日からスタートする必要がありますが、最終の予防接種が終わっていない場合外出できません。
このような子犬が社会化の機会を得られるようにするためのものです。
最初の一歩のしつけ
パピークラスでは、大まかに3つ最初のステップを勉強することができます。
基本のしつけ
これから人間と暮らすための基本の基本。
社会化の勉強
人間と共に暮らすための基礎を子犬のうちに体験させる。
飼い主さんの知識
飼い主さんが犬と暮らすために必要な知識を得る。
犬のためだけでなく、飼い主さんの基礎知識もプログラムに含まれるため、これから犬と暮らしていくための知識が身に付きます。
具体的にどんなこと?
パピークラスはさまざまなところで行われ、その内容も異なりますが、パピークラスで行われるのは訓練のようなものではなく、下記のような難しくない体験をさせるものです。
基本のしつけ
- アイコンタクト
- おすわり
- ふせ
- おいで
基本のしつけとその練習方法を愛犬と飼い主さんが学びます。
子犬のうちに基本のしつけをしておくと、急に行動をした時にとめることができ、指示を聞かせるときにも役立ちます。
また、呼ばれている名前が自分の名前であることをまだ理解していません。
名前を認識させることも重要です。
落ち着かせる
犬を仰向けにさせて(おなかを上に向けて)、膝の上でゆっくりと声をかけながら撫でて落ち着かせます。
リラックスできる体制であることを覚えさせて、興奮した犬を落ち着かせることができるようになります。
トイレのトレーニング
トイレの覚えさせ方やトイレのいたずらを防ぐための勉強をします。
甘噛みのコントロール
甘噛みの力加減を理解していないと、大きくなってきたときにケガをさせられることになります。
力加減を子犬のうちに覚えさせます。
クレートトレーニング
お留守番の時や車でのお出かけの際など、クレートを利用することがあるでしょう。
クレートに入ることに抵抗をなくし、落ち着ける場所と認識してくれると飼い主さんも非常に助かります。
社会化訓練
子犬の社会化の時期はとても短く、しかし成犬になってもその影響は続くため、子犬は飼い主さんと楽しくいろいろな経験をすることで、人間社会について学び、他の犬や人間との接し方を理解したりします。
パピークラスで経験させることによって、良い犬の基礎を作ることができます。
初めての経験
子犬に様々な初めての経験をさせることによって、大きくなったときにびっくりしたり、パニックになったりストレスを感じないようにします。
初めて経験する音、匂い、動き、感触といった様々な刺激
パピーパーティ?
早い時期に母犬と別れて、私たちの元に来た子犬は、兄弟と遊ぶことで学ぶべき機会を失っています。
それを補うために、犬同士を遊ばせることによっていろいろなことを学びます。
犬同士のルールや甘噛みの力加減、遊びの誘い方など犬同士のコミュニケーションの取り方を覚えることができます。
成犬になってから他人の犬に出会ったときに、怒ったり興奮したりせず仲良くなることができます。
人に慣れさせる
家族以外の人とも楽しく触れ合うことで、他人への恐怖心や警戒心を取り除き、触られることに慣れさせます。
この慣れさせることによって
- 獣医師さんに見てもらう時
- トリミングのとき
- 知り合いに出会ったとき
このような場合に落ち着いていられます。
人間は作業しやすく、犬もストレスを感じずにすむようになります。
飼い主さんのため
パピークラスは子犬だけのためではありません。
飼い主さんのためのものでもあります。
- いたずら対策
- 子犬の社会化はなぜ必要か?
- 犬の生活環境の整え方
- トレイの設置
多くのことを勉強することによって、快適に愛犬と暮らしていくうえで役立ちます。
お手入れの方法
犬と一緒に暮らすためにはお手入れをしてあげる必要があります。
お手入れ方法を飼い主さんと学びます。
- ハンドリング(体を触ったり、足ふきを覚える)
- 爪切り
- 耳掃除
- 肛門腺
- 足裏バリカン
はみがきの練習
犬は人間と同じように、乳歯が抜けると永久歯になります。
歯みがきは、子犬のうちに慣れさせないとなかなか難しいものです。
犬の健康寿命は歯の元気ともいえますが、犬はむし歯よりも歯周病になりやすい生き物です。
歯周病の怖さや予防法を学びます。
健康管理のお話
犬と暮らすには必要不可欠な健康管理が存在します。
犬は意外と病気になりやすいため、きちんと理解することで、犬の健康や寿命は大きく異なっていきます。
病気の予防
- ワクチン
- フィラリア予防
- ノミダニ予防
- 食事管理
予防接種のワクチンについてやフィラリア予防の大切さ、犬に寄生するノミやダニの知識、食事の管理についてなど、犬と暮らすうえであらかじめ知っておいた方が良いことはたくさんあります。
避妊や去勢
避妊や去勢手術をする場合にも、生後6ヵ月あたりと思ったよりも早いものです。
避妊や去勢にはメリットとデメリットが存在します。
また、後戻りはできません。
そこを理解したうえでどうするかを飼い主さんは考える必要があります。
パピークラスってどこであるの?
そもそもパピークラスに連れていきたい!そう思ったけど、どこでやっているのでしょうか?
動物病院でパピークラスを開催していることが多いようです。
また、ペットのしつけ専門店がパピークラスを行っている場合もあります。
動物病院は意外とたくさんあります。
近所でパピークラスを開催しているか検索してみましょう!
まとめ
犬も仔犬の頃はとても無垢で警戒心はほとんどありません。
パピークラスはそんな幼犬期の好奇心旺盛な状態を利用したしつけクラスです。
このころに社会経験を積んでおくことで、子犬の成長に大きく変化を与え、私たち人間との生活をよりスムースにすることができます。
また、パピークラスの多くは動物病院で開催されるので、子犬の頃からパピークラスで他の犬たちと出会ったり、褒められたりすることで良いイメージを与えることができます。
これだけメリットはたくさんあります。
- かかりつけの獣医師になる
- 子犬の頃の異常が見つかる
- 飼い主さんが動物病院に来やすくなる
- 成犬になってからも診察台でじっとしてられる
これにより愛犬は生涯、動物病院に対するストレスを感じなくなります。
また、飼い主さんの知識の向上は病気を早期に発見できたり、予防接種を受けるようになったりと愛犬の寿命を延ばすことにつながります。
犬の寿命は飼い主さん次第で顕著に変化します。
パピークラスの対象
パピークラスの受け入れ条件は動物病院や教室によって様々です。
多くの場合は下記のような条件です。
- 生後5ヵ月ぐらいまでの子犬
- ワクチンが2回以上接種済み
- ノミダニ予防をしてある
大型犬から小型犬まで、サイズに関わらず受けることができます。
可能な限りパピークラスに参加するようにしましょう!
のちのちそのメリットを感じることができるはずです。
まずは、検索してみましょう!