プードルが長く人気上位に君臨する理由のひとつにサイズがあります。
プードルは大型犬から小型犬まですべてのサイズが揃ってるため、あらゆる飼い主のニーズにこたえることができるできます。
特徴のひとつとして、サイズが小さくなっても体のバランスが崩れることがありません。
通常、小型化することによって遺伝性疾患が起こったりしますが、プードルは長い年月をかけて慎重に各サイズが発展してきたためそれもあまり見られません。
また、本来持っている訓練性能や知能なども変わらないため、プードルはサイズによってその資質が損なわれることはありません。
プードルのサイズ
本来のプードルは予想以上に大きく、20㎏以上になる大型犬です。
しかし、時代と共に小型のプードルが登場していきます。
本来プードルは、猟犬としてヨーロッパで広まっていきましたが、それと同時に秘めたる才能からサーカスやトリュフ探しなどに使われ、使いやすいように改良され少し小型化されるものが出てきました。
また、16世紀後半になると愛らしい見た目から、貴族の愛玩犬として流行しました。
それにともなってまた、小型化が進み、ミニチュア・プードルやトイ・プードルが誕生しました。
4つのサイズ
プードルはすべてのサイズバラエティにおいて、体長と体高がほぼ同じのスクエアな構成です。
細い手足に小さな頭、独特の被毛は気品を感じさせます。
プードルのサイズ | 体高 |
スタンダード | 45~60cm |
ミディアム | 35~45cm |
ミニチュア | 28~35cm |
トイ | 24~28cm |
国際畜犬連盟(FCI)では4つの大きさに分類されていますが、プードルとしてひとつの犬種で公認されています。
日本ではジャパンケネルクラブの犬種標準で4つのサイズに分類されています。
ただし、英国・ケネルクラブ、アメリカン・ケネルクラブではミディアムを抜いた3サイズとしています。
この他にも、未公認ですが最小サイズのティーカップ・ プードルと呼ばれるものが存在します。
日本でもひそかな人気があるプードルです。
スタンダードプードル
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体高:45~60cm
体重:16~25㎏前後
バカでかいぬいぐるみのような可愛い見た目ですが、立ち上がると150cmぐらいになり、大型犬としての力強さを持っています。
子犬の頃にしつけをきちんとしたほうが良いサイズです。
身体能力の高さや足腰の強さ、知的判断力の高さなどから、災害救助犬としても活躍しています。
また、その大きさから介助犬としても活躍しています。
スタンダードプードルの少し違うところは、他のサイズよりは神経質ではないところでしょうか。
大型犬らしい落ち着きがあります。
オリジナルサイズは、このスタンダードで水猟犬として活躍してきましたが、近年では小型のプードルが圧倒的に人気があります。
ミディアム
体高:35 ~ 45cm
体重:8 ~ 15kg
写真ではサイズ感はわかりにくいが、柴犬くらいの大きさです。
ドッグショーでサイズ間での過密化を解消するために作られたサイズと言われています。
中型犬に当たるサイズでミディアムと呼ばれています。
AKC=アメリカン・ ケネル・クラブではフランス語のクライン・プードルとして公認されています。
ミディアムサイズを採用していない国も多く、ちょっとあいまいなサイズ割りと言えるかもしません。
ミニチュア
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体高:28 ~ 38cm
体重:5 ~ 8kg
バカでかいスタンダードプードルを、サーカスや家庭で飼いやすくするために小型化されたサイズです。
小型犬の部類になります。
日本ではこのサイズのプードルは最も少なく、ほとんど見かけることはないかもしれない。
アメリカなどでは人気があるサイズです。
トイ
体高:26 ~ 28cm
体重:3kg前後
超小型犬のサイズです。
ミニチュアプードルをさらに小型化したものが、トイプードルです。
愛玩犬として可愛がられ、トイプードルも意外と古くに誕生していて、18世紀、ルイ16世の時代です。
当初は奇形などの遺伝的な失敗が現われましたが、改良が繰り返されてしっかりと安定した犬種が生まれました。
その他(ティーカップ)
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体高:23cm以下
体重:1~2㎏程度
超小型のプードルです。
トイプードルよりもさらに小さいプードルで、
- タイニープードル
- ティーカッププードル
などと呼ばれています。
非常に小さく、アメリカの雑誌で生後1カ月程度のプードルをサイズ感の表現としてティーカップに入れた写真が紹介されました。
これが話題となり、多くの人に知れ渡ることとなりティーカッププードルと呼ばれます。
正式な犬種とは認められておらず、トイプードルの中で特別サイズが小さい犬という見かたをしています。
なかなか生まれない?
出生率は1%程度と非常に生まれにくい犬種です。
とても小さいことがティーカッププードルの特徴なので、大きくなってしまうとそれはトイプードルです。
そのため、繁殖には特に小さなプードルのオスメスを交配する必要があります。
しかし、いくつか問題があります。
生まれにくい
小さい犬は生理不順などもあり、とても受胎しにくいうえに、妊娠しても流産や難産になりがちです。
また、両親ともに非常に小さい犬を交配するが、あまりに母親が小さいと出産に難があるため、帝王切開の必要がでてくる。
数が少なく、手間もかかる
母犬は小さいため、どうしても出産する頭数が少なくなってしまいます。
また、母犬の母乳量は少なく、生まれたとしても仔犬は非常に小さいため、自力で母乳を飲んで成長するに至るまで、人間が助けてあげる必要があります。
そのため、手間がとてもかかる。
隔世遺伝
祖父や祖母、さらにそのうえの先祖が大きめの犬だった場合、その遺伝によって大きく育つ可能性があります。
しかし、生まれたてのときにわかるものではない。
ティーカッププードルとして売りだしたものの、トイプードルになってしまう可能性があります。
注意ポイント
ブリーダーによっては、小型化させるために食事制限をかけたり、長期間の低カロリー食を与えて大きくならないように育てて、ティーカッププードルとして売ろうとする者もいます。
そのような場合、当然成長すると通常のトイプードルになってしまうため、ティーカップではないとわかる。
まとめ
プードルは大きさが変わってもプードルとしての資質が変化しません。
賢さや身体能力の高さ、独特の毛並みと魅力はそのままに望んだサイズを飼うことができる貴重な犬種です。
特に賢さは秀でているため、きちんとしつけをしてあげればどんどん覚えていきます。
軍用犬や警察犬に採用されるほど有能ですが、家庭犬としてもその能力を活かすことができるでしょう。