ふごふご鼻を鳴らして愛らしいパグは、身体的な特徴が多い犬種です。
そのため、生活する上でのポイントがいくつか存在します。
大きく3つ押さえるべきでしょう。
- 太らせないこと
- 体温を調整すること
- お手入れのポイント
肥満に注意
「パグは空気を吸っていても太る」
このような不名誉な称号をいただくほどとても太りやすい体質です。
そのうえ食いしん坊です。
おねだり上手で、鼻息を荒くしながら、欲しそうな顔で見ながらアピールするでしょう。
飼い主さんが我慢できずにおやつをあげる姿が容易に想像できます。
肥満は良くない
パグは体は丈夫な方ですが、肥満は万病の元であり、太ることで内臓や心臓に負担をかけ、体重は関節に影響し関節炎を誘発するなど、さまざまな病気を誘発します。
食欲旺盛なのできちんと食事量のコントロールをし、しっかりと運動させることが重要です。
後々苦しい思いをさせたり、寿命が短くなる要因でもあるため、肥満にならないように注意が必要です。
太らせないことが重要
太ってしまうと動きにくくなることで、運動不足は加速するので痩せにくくなっていきます。
肥満の最も大きい原因は間違いなく飼い主さんです。
飼い主さんが何をどれほど食べさせるか?で肥満になるならないは決まります。
体のサイズを考えましょう。
私たちの一口分は、小型犬のサイズならかなりの量です。
犬が太ってからのダイエットは非常に困難です。
適度な運動が必要
散歩は体を動かすだけではなく、気分転換の効果もあるので大切な習慣です。
生後6カ月を過ぎたらお散歩は
- 朝夕1日2回
- 20~30分程度
を目安にしましょう。
散歩も重要ですが、遊ぶことも大好きなので、きちんと相手をしてあげると満足してくれて、飼い主さんとの絆も深まります。
パグはアンバランスな体の構造的にも、あまり運動に長けている犬種ではありません。
適度な運動を心掛けましょう。
注意ポイント
犬の目は近視気味なため、近くのモノにピントを合わせるのが苦手です。
パグは他の犬と違って鼻が短いため、散歩のときなどにニオイを嗅ぐ際に、どうしても目との距離が近くなってしまいます。
その結果、パグの大きな目にモノがぶつかってしまう可能性があります。
とがったものなどに近づいている場合には注意しましょう。
暑さ寒さに弱い
パグは暑さや寒さなどの気温の変化に弱い犬種です。
夏も冬も気をつけることがあります。
夏場
犬は汗をかかないのでパンティングといって、舌を出しながらハアハアと呼吸することで、体温調節を行っています。
呼吸と舌からの放熱によって体温を下げるわけですが、鼻が短い短頭種と呼ばれる犬種は鼻や口が短いためその面積が小さくなります。
そのため、他の犬よりも暑さに弱い特徴があります。
また、気温がそれほど高くなくても、湿度が高い状態も注意が必要です。
室温に注意
夏場は冷房が必要です。
エアコンを使って涼しくしてあげましょう。
室温で26~28度程度が適していると言われています。
また、飲み水もたっぷりと用意します。
ひんやりするマットやアルミプレートなども置いてあげると喜ぶかもしれません。
散歩の時間
熱中症にさせないようにするためにも、夏は早朝や夕方など気温の低い時間帯を狙って散歩しましょう。
日中の時間は気温が高すぎます。
夕方も早すぎるとアスファルトの熱が冷めていないため、熱気を吸い込んだり肉球が火傷したりするので注意しましょう。
旅行は注意
お出かけの際にはクレートなどに愛犬を入れて移動することもあると思いますが、意外と通気が悪かったりして中の温度が高くなる場合があります。
きちんとクーラーの冷気が通る場所に起きましょう。
パグは短時間で熱中症になります。
飛行機は注意?
飛行機に犬を乗せる際には、手荷物扱いとなり、クレートに入った状態で貨物室に入れられることになります。
積み降ろしの際には屋外で作業となるため、暑さや寒さにさらされることになります。
短頭種は熱中症などのリスクが高いため夏季は断られる場合が多くあります。
旅行の際には確認しておきましょう。
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冬場
パグの被毛は非常に短いため、冬の寒さに対して無防備です。
散歩の際には季節に合わせて服を着せてあげるなどして、体温調節してあげましょう。
また、お留守番させる場合にも犬用のホットカーペットを使うなど寒さ対策をしておきましょう。
停電したときなども考慮して、寒さから身を守れるような暖かなベッドも準備しておきましょう。
お手入れ
短毛でさほどお手入れに手間がかからない犬種ですが、いくつかポイントがあります。
被毛
パグの被毛は短く、滑らかなタイプなので比較的簡単にお手入れできます。
また、トリミングに連れていく必要もありません。
獣毛のブラシやラバーブラシなどを使ってあげてください。
必要に応じて全身を蒸しタオルで拭いてあげましょう。
抜け毛やホコリを取り除き、マッサージするように行えば血行が良くなります。
スキンシップを兼ねて毎日ブラッシングしてあげると良いでしょう。
また、ブラッシングは健康チェックにもなります。
皮膚や皮下の異常がないか確認しながらブラシをかけましょう。
お手入れのポイント
手触りが悪くなってしまったら、シャンプーすると良いでしょう。
また短毛ですが、換毛期があり特に春と秋にはかなり多く毛が抜けます。
お肌
くしゃくしゃの顔が可愛いパグですが、シワがあるためひだの部分に汚れがたまってしまいます。
シワの部分は通気が悪いこともあり皮膚病や悪臭の原因となります。
そのため清潔に保つ必要があります。
シワの隙間には汚れが挟まっている可能性があります。
- 皮脂汚れ
- 食べカス
- ウェットフードの汁
キレイに拭いてあげて、しっかりと乾燥させましょう。
また、湿度の高い梅雨、夏場などは条件がそろうと皮膚炎になる可能性が高くなります。
病気や高齢化などでも免疫力が低下して皮膚炎になりやすくなります。
早期発見が大切です。
たれ耳は蒸れやすく、汚れもたまるのでこまめに確認しましょう。
目のチェック
パグは目が大きいのがチャームポイントでもありますが、大きさゆえに眼球に傷が付きやすく、異物も入りやすいので目ヤニも良く出ます。
目の病気は多いほうなので、清潔に保ち眼球の変化にも早めに気づけるようにしましょう。
歯並びを獣医師に見てもらおう
短頭種のような口が短くなった犬種は、上あごの骨が下あごよりも小さくなってしまいました。
そのため噛み合わせが悪かったり、歯並びが悪い場合があります。
また、犬は生後3、4カ月頃から乳歯が抜けて、永久歯が生え始め7カ月頃にはすべて入れ替わります。
そのため、乳歯がきちんと抜けなかった場合、永久歯が斜めに生えるなどして噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。
犬は初めの1年で急激に成長します。
このようなことを防ぐためにも、獣医師の検診を受けましょう。
歯みがきを推奨
人間でも歯並びが悪い人の方が、むし歯になりやすい傾向にあります。
これは歯石がつきやすく、落ちにくいからです。
犬にも同じようなことが言えるため、歯垢がつきやすいので歯石へと変化し、歯周病になりやすくなります。
定期的に歯磨きをすることで歯石を予防しましょう。
子犬の頃から歯みがきを習慣づけることで、ずっとお手入れできるようになります。
大人になってから歯みがきを覚えさせるのは大変です。
まとめ
パグは他の犬種よりも身体的な特徴がきわだって目立ちます。
特徴から押さえるべきケアの仕方が存在し、清潔を保つこと、運動させて肥満を予防することが重要となってきます。
食いしん坊で太りやすいので肥満を予防すること
暑さや寒さにきわめて弱いため、体温管理は非常に重要です。
細菌に弱い体質と顔にシワが多く、たれ耳なのでお肌のケアが大切です。
清潔さを保つことに気を配り、シワの隙間も見逃さないようにしましょう。
どの犬種でも言えますが、歯磨きはおススメです。
パグは長生きする方です。
歯周病は寿命との因果関係もありますから。