社会のしくみの変化と共に犬の生活も昔とは異なり、犬のおよそ85％が室内で暮らしています。
人間用に設計された家は犬にとっては快適と言えないものもたくさん存在します。
犬と一緒に暮らすなら室内に工夫が必要です。
そのひとつがすべり止めです。
犬の肉球は大地を走れるように硬めでなかなかの耐久力を持ちますが、その分猫の肉球と比べたら水分量は少ないのでどうしても滑ります。
自然の中ではそうそう「すべって何かの角にぶつかる」ことなんてありませんが、家の中だと滑って家具などにぶつかる可能性もあります。
床や廊下のすべり止め
フローリングは犬の足だと非常にすべるため転んだり、股関節の大きな負担になります。
生活するうえで最も長い時間を過ごすのは床なのでしっかり対策はしたいところです。
タイルカーペット
裏面にすべり止めが付いた30~50cmの正方形にカットされているカーペットです。
大小スペースを選ばず設置できて、リビングや小さなスペース、形が微妙な部分には切って使うなど便利です。
厚さも好みで選ぶことができます。
薄型なら洗濯機に入れて洗ってしまえたり、ルンバのようなAI掃除機も問題なく移動できます。
ある程度分厚いものは重さもあるのでずれにくく衝撃を吸収してくれるので、足腰の負担だけでなく爪や足の音もかなり軽減されます。
汚れた部分だけ取り外して洗うことができます。
防水マットタイプ
カーペットと異なり水が染み込んだりしない素材なので、おしっこをしてもすぐに拭き取れますし、床に落ちたペットの毛も簡単に掃除できます。
デメリット
あるとすれば冬季は冷たく感じる。
表面が滑らない加工がされている素材なので掃除機はかけにくい。
といった感じでしょうか？
廊下用マット
廊下なんかは長いのでペットが走ってしまいがちです。
大体がフローリングになっている場合が多いので、対策をしないと滑るし騒音もします。
長いタイプのマットにすれば設置も簡単でずれたりしません
階段カーペットマット
階段は昇り降りが、足腰への衝撃となりヘルニアの要因となったり、股関節への負担となります。
また、犬は階段を頭から降りるので特に滑ると危険な場所です。
カーペットを取り付けることで滑りにくくなり、落ちてしまったときも柔らかいので安心です。
昇るときも滑りにくいので小さめの犬には特に効果的。
爪の音もしなくなるなどメリットはたくさんあります。
ほとんどの場合、裏面は吸着マットなのでしっかりと固定できて、はがして洗濯できるようになっています。
階段カーペット 角無し
階段用マットの踏み板部分だけのマットで角無しが好みの人はコチラ。
角ありは下から見たときにマットあります感が丸出しだが、この場合は階段にマットがあるだけなので 目立ちにくい。
ちゃんと裏面は滑らない加工でずり落ちたりしない。
高級な階段マット
階段にカーペットをするとすべり止めになりますが、当然目立ってしまいます。
見えても良いようにちゃんとして作りの見栄えの良いカーペットを好む人もいるでしょう。
ベルギー製高級階段マット 角あり
デザインにも妥協しない人のための半円形の高級な階段マット。
裏面は滑りにくいゴム製で両面テープとダブルで固定します。
角はプラスチックバーが付いているのでしっかりと角に固定できます。
ペルシャ絨毯風 階段マット 角無し
エジプト製ペルシャ絨毯風の階段カーペットです。
裏面は日本製の両面テープで固定します。
階段用 すべり止めテープ
階段用にカットされている半透明のテープで表面が細かい凸凹になっており、滑りにくい素材でできています。
テープなので非常に薄く半透明なので階段の景観を損なうことがなく、ペットも人も滑らなくなるので非常に便利！
ペットステップ
室内のベッドやソファーなど高低差を軽減するための階段です。
飛び降りたりすると足に負担がかかるので、ケガをしたり股関節に負担がかかることになります。
あらかじめ設置しておくことで予防対策となります。
さまざまな商品が販売されており、良し悪しが分かりにくいので調べてみました。
すべり止めコーティング剤
マットを敷くと滑りませんが、敷いてあることがわかるので非常に目立ちます。
廊下や玄関などは気になります。
フローリングなどに直接塗ることができるコーティング剤を利用しましょう。
コーティング剤の成分は合成樹脂なので、塗っても透明なので目立つことはなく床が滑りにくくなります。
乾くまで時間が多少かかりますが、自分で簡単に施工できること。
そして、剥がれてきても手軽に塗りなおしができます。
ポイント
コーティング剤の欠点
きちんと弱点も理解したうえでうまく利用しましょう！
キレイにしてから塗る
最初は古いコート剤を除去してから塗らないとはじいてしまう。
滑らないわけじゃない
完全に滑らないとは言えないが、すべりにくくなる。
塗りなおしは必要
スリッパや犬の爪、素足などの摩擦により時間と共に剥がれ落ちるので塗りなおす必要があります。
コート剤によって異なる耐久力
コーティング剤の素材によって耐久力は大きく異なる。
リンレイ すべり止め床コーティング剤
ペット用に作られた乾いたら舐めてしまっても安全なコーティング剤。
滑りにくくなるので小型犬のお宅におすすめ！
さすがに大型犬が歩き回ると長く持たない。
ワックスワイパーを利用すると楽ちんキレイ
リンレイ ウルトラタフコート
剥がれにくいのでコチラの方がおすすめですね。
強力な被膜で床をコーティングするので滑りにくくてタフです。
ノンスリップコート （リスダンケミカル）
スポーツジムや体育館、デパートなんかで使われるいわゆる業務用のコート剤。
他の製品よりもツヤは出ませんが、耐久力が抜群なので多頭飼いの場合はコチラを選ぼう。
玄関
意外と見落としがちですが、玄関の石材などは良く滑ります。
雨の日の階段部分なんかは人間でも要注意です。
透けるノンスリップテープ 屋外用【トラスコ】
透明なテープなので玄関などに使っても目立たない。
光の反射はあるので見えなくなるわけではない。
滑り止めテープ 鉱物付き
テープの表面に鉱物によるザラザラ加工がされていて滑りません。
紙やすりのような構造です。
黒やグレー、黄色など様々な色があって目立ちますが、滑り止め効果は透明タイプよりも上。
滑り止めスプレー クリア
石材や金属の階段などにもスプレーするだけで滑り止め加工ができます。
そのうえ透明なので目立ちません。
まとめ
人間の家は人間のためにデザインされているので、犬にとっては関節への負担はかなり大きいので健康寿命が短くなります。
犬を室内で飼う場合にはすべり止めはぜひ行ってほしい対策です。
特にフローリングの対策はしておかないと必ずケガをしてしまいます。