最近では食糧問題の解決策のひとつとして昆虫食が話題となるようになってきました。
昆虫は栄養価も高く、省スペースでも生産が可能なので注目を浴びています。
その流れからドッグフードでもついに昆虫入りが登場しました。
昆虫食は意外と普通?
アジアでは昔から昆虫は食べられており、タイなどの東南アジアでは一般的な食材です。
日本でもイナゴのつくだ煮や蜂の子なんかを食べる文化があり、思ったよりも奇抜なものではありません。
昆虫食のドッグフード
そもそも昆虫食のドライフードとはどんなものか?
なにも乾燥した昆虫が丸々袋に入っているわけではありません。
昆虫を加工して粉末状になったものを、さまざまな食材とミックスしてドライフードにしています。
そのため、今までのドライフードの牛やチキンなどが置き換わっただけと言えます。
使われる昆虫
現在のところ「コウロギ」が一般的で、栄養価が高くてタンパクも豊富だからでしょう。
さらに良い昆虫がいたらそちらが採用されるんじゃないでしょうか。
コウロギは野生のものを捕まえるわけではなく、工場で飼育された食用コウロギです。
一度も外に出ないのでウイルスや寄生虫などのリスクは非常に少ないですね。
昆虫食フードのメリット
昆虫食フードのどのあたりに魅力があるのか調べてみました。
栄養価が高い
肉の場合は、精肉後の残ったや端っこ、少し傷んだりした肉をドッグフードに利用している可能性は、表示からはわかりません。
ドッグフードになってしまったら肉の品質は表示以外に知るすべがありません。
昆虫食の良さは一匹丸ごと食べるので、牛などのように部位によって栄養価が異なるいったことがありません。
捨てる部分はなく、バランスよくすべての栄養を摂取することが可能です。
しかも栄養の吸収率も肉類よりも良い。
タンパク質
牛や豚などの肉類とそん色ないほどのタンパク質があり、低コレステロールです。
ビタミンやミネラル
昆虫は主に植物を大量に食べるので、カルシウムや鉄などのミネラルやビタミンが豊富に蓄えられています。
さらに食物繊維まで取れていまいます。
肉類にアレルギーがある場合の代替食
最も大きなメリットは牛や豚、鶏なんかにアレルギーがある犬の場合ではないでしょうか。
肉類のアレルギーを持つ犬は、タンパク質の摂取方法が限られてしまいますが、昆虫ならその代わりになるだけのタンパク質を持っています。
意外に美味しい
昆虫は美味しいらしい。
ナッツやエビの味がすると言われていて、食べさせるエサによって風味も変化するところがまた面白いですね。
昆虫によって味が変わるようです。
化学物質の心配が少ない
牛や豚、鶏などの家畜は健康に育てるために抗生物質を与えたり、ホルモン剤などで成長を促進させるなど化学物質が肉に残留する可能性がある。
昆虫の場合、小さな空間で飼育できてすごい早さで成長する。
殺菌したり、ホルモンなんかは必要ないので化学物質の心配は少ないだろう。
可能性としては植物がエサなので、飼料が育ってくるまでに何が使われたかになってくるが、それは家畜も同じと言えますね。
昆虫食のデメリット
昆虫食のデメリットを理解しておきましょう。
甲殻類アレルギー
昆虫は生物学的に分類するとカニやエビなどの甲殻類に近く、同じアレルゲンが含まれている可能性があります。
そのため甲殻類アレルギーの場合には反応する可能性があります。
価格が高い
消費量が増えるほど大量生産されて低価格になっていきますが、まだまだ昆虫食は一般的ではありません。
原材料である昆虫が高いので、コストがかかり価格が高くなります。
現在の昆虫食ドッグフード
昆虫食のドッグフードはまだ知名度が低くて、あまり知られていません。
ですが、昆虫食は栄養価も高いし、人間だと食べるのに抵抗を感じますが、ドッグフードならそれほど強く拒絶感は感じないんじゃないでしょうか?
現在のところ種類もそれほどないので選べませんが、これからどんどん増えてきてもおかしくないと言えます。
有用性は高いので利用してみる価値は十分にあります。
将来的には安くなる
昆虫は育てるのにエサと水が必要になりますが、牛や豚など家畜を育てる場合と比べると遥かに少ない量で大きく成長します。
そのうえ成長速度も非常に早い。
昆虫食は充分に発展する可能性を秘めています。
人間の食料として昆虫食がどんどん広まっていけば確実に安くなると言えるでしょう。
メリットがたくさんあるので試しに食べさせてみてもいいかもしれません。
ヨラドッグフード
イギリス生まれのドッグフードです。
ヨーロッパでは環境に優しい食材とか意欲的ですし、小麦アレルギーが意外にも多いのでこういった昆虫食が注目されています。
そういった背景もあり昆虫食のドッグフードがすでに存在するんですねぇ。
原材料
昆虫が42%ほど
オーツ麦、ジャガイモ、トウモロコシや、ビートなど穀物と野菜類で構成されている。
使用されている昆虫
アメリカミズアブというアブの幼虫が原料となっています。
栄養素が豊富でバランス良いのが特徴で、カルシウムがとても多い!
海外では養殖魚のエサ、イグアナのようなトカゲ系のエサとして使われる昆虫です。