ズバリ答えでいえば、犬に緑茶を飲ませてはいけません。
私たち人間の間では、ポリフェノールがたっぷりと含まれた緑茶は高い健康効果から世界中で注目されています。
しかし、犬にとってはそれは違うようです。
犬に緑茶はかなり危険な飲み物
犬が誤って緑茶を飲んだり、飼い主さんが飲ませたりすると中毒症状を起こすことがわかっています。
少量であっても中毒をおこす恐れがあるので、思っているよりも危険かもしれません。
緑茶にはタンニンというポリフェノールが含まれていますが、これは苦みを感じる成分でもあるため犬が好んで飲みたいとは感じないでしょう。
しかし、興味を持ったり、個体によっては好む可能性もあります。
犬のカフェイン中毒の症状
カフェインの含まれるお茶を飲んでしまった場合には、下記のような中毒症状があらわれます。
このような異変が見られたら、カフェイン中毒を疑いましょう。
- 興奮状態になる
- 落ち着きがなくなる
- 多量のヨダレ
- 嘔吐
- 下痢
- 失禁
- けいれんや震え
- 呼吸が早くなる
- 不整脈
摂取してから30分~1時間くらいで中毒症状が見られるようになります。
1~2時間後に、呼吸が荒くなり落ち着きがなくなり、テンションが上がって走り回るなど興奮状態になります。
また、嘔吐や下痢、失禁が見られることがあります。
症状がひどくなるとふらつきやけいれんが始まります。
筋肉の硬直から呼吸不全へ至り、昏睡状態へとおちいるため、死んでしまうこともあります。
注意ポイント
カフェインは中枢神経を興奮させる作用があるため、てんかんの発作や痙攣を起こしたことのある犬は特に注意が必要です。
カフェインの致死量
犬にとってカフェインは非常に中毒性の高い成分です。
体重1㎏あたり | |
中毒 | 致死量 |
20mg | 100~200mg |
体重1㎏あたり20mg程度で中毒症状が起こります。
また、個体差によってはもっと少なくても中毒が起こる可能性があります。
カフェインが含まれるお茶
お茶にはさまざまな種類があります。
- 緑茶
- ウーロン茶
- 玉露
- 抹茶
- ほうじ茶
- 紅茶
- 玄米茶
- プーアル茶
発酵を止めたり、発酵をさせたり、炒ったりなどして風味や味に変化が生まれていますが、これらはすべて
茶の木(カメリア・シネンシス)
という同じ樹木から作られています。
そのためどれもカフェインを含有しています。
カフェインの含有量
カフェイン量 (100mlあたり) | |
玉露 | 160mg |
抹茶 | 64mg |
コーヒー | 60mg |
紅茶 | 20mg |
煎茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
ほうじ茶 | 20mg |
玄米茶 | 10mg |
お茶に含まれるカフェインは新芽の部分に多いため、玉露や抹茶、上級煎茶などがカフェインは多くなります。
例:チワワ
1杯の緑茶(235ml):カフェイン量 30~50mg
チワワのような超小型犬ならば、中毒をおこすのに十分な量になります。
また、カフェインに対する中毒は個体差があるため、少ない量でも致死量となることも考えられます。
最悪の場合、死に至る危険性があるので、犬に緑茶なんて絶対ダメ。
粉末状のお茶は注意
カフェインは水様性でお湯が熱いほど、お茶に抽出されやすい性質がありますが、残ったカフェインは茶葉に含まれています。
しかし、抹茶や粉茶のように茶葉ごと入ったものは、すべてのカフェインを含んでいるのでたくさん摂取することになります。
抹茶の粉を舐めてしまったり、お茶の葉っぱを食べてしまったりすると少量で大量のカフェインを摂取することになります。
間違って食べてしまうことのないように飼い主さんが注意する必要があります。
まとめ
人間には健康効果の高い緑茶ですが、基本的にお茶はカフェインが含まれています。
そのため、「茶の木」由来のお茶はどれも犬には飲ませることはできません。
犬はカフェイン中毒になる
犬がカフェインを摂取すると中毒症状を起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
お茶は私たち日本人には一般的な飲み物なので、犬が飲んでしまうことも十分に考えられます。
お茶にはカフェインが含まれていますが、致死量にいたるにはかなりの量を摂取する必要があります。
飼い主さんが注意していれば、少し飲んだり舐めりしたくらいで死んだりはしません。
机の上に放置するなどしないようにすれば。防ぐことは難しくありません。
茶葉も犬の届かないところに保管しましょう。
コーヒーも注意
お茶以外でもコーヒーが非常に含有量が高い飲み物です。
缶コーヒーのような甘い飲み物は舐める可能性があります。
テーブルに放置するなどはやめましょう。
カカオ由来の製品はカフェインとテオプロミンのダブルで有害なので
ココア、チョコレートもご法度です!
抹茶チョコレートは最高に危険かもしれませんね。