お散歩の時に水たまりの水飲ませてませんか?実は危険がいっぱい

犬のお散歩の時、まあいいかって思って「水たまりの水を飲むシーン」を見過ごした経験はないでしょうか?

のど乾いてそうで可哀そう?いやいや、実はけっこう危ないことなんです!

 

水たまりにはいろんなものが入っている

アスファルトや地面、ちょっとしたくぼみや落ちてる物の中、雨が降った後にはさまざまな所に水たまりができます。

まぁきれいじゃないことはわかっているでしょうが、降ったばかりならそんなに汚くないんじゃない?

最初はそう思っていました。

ですが、道路にはいろんなものが落ちているので、化学物質や寄生虫、細菌などたくさんも異物が水たまりには潜んでいます。

 

飲ませない方が良い事実が存在します。

 

化学物質

化学物質はほとんどの場合、目に見えないので一見大丈夫そうに見えます。

ですが少し考えてみると混入している可能性はあるな。と思えます。

 

化学物質の多くは自然界の微生物によって分解されにくいので、地面に落ちたら長く停滞している可能性が高いです。

 

タバコの吸い殻

タバコの吸い殻が雨などで水に触れると当然成分が流れ出してきます。

タバコには数千の化学物質が含まれており、犬にとって有害な成分が盛りだくさんです。

  • ニコチン
  • 重金属
  • ヒ素
  • シアン化水素

などなど

 

ニコチン

ニコチンは非常に毒性が強い物質で体内に入ると急性ニコチン中毒になります。

幼児ならタバコ半分で致死量になるので、大型犬でも同じくらいで十分に致死量に達すると予想できます。

体重を考えれば小型犬ならもっと少なくても致死量に達します。

 

ニコチンは水に溶けやすい性質があり、30分程度で100%が水に溶けだします。

また、水の中では安定しており分解されず、1本のタバコで1000リットルの水を汚染することができる。

タバコの吸い殻が近くにあれば、当然水たまりに流れこんでいると考えられます。

 

重金属

重金属は特に体内に蓄積しやすい特徴があるので、少量でも積み重ねると非常に恐ろしい

タバコには鉛、カドミウム、クロムなどが含まれている。

 

有毒物質

ヒ素:毒薬として使われる

シアン化水素:ネズミの駆除薬などに使われる

強いか弱いかわからずとも、体に良くないことくらいは理解できますね。

 

融雪剤

路面の凍結を防ぐための塩化カルシウムですが、雨が当たれば溶け出たりするので水たまりに入っている可能性はあります。

流れ出て成分くらいはそれほどの量ではないと思いますが、飲んでしまうことよりも足についてしまったりするので、散歩の後は足を拭いてあげるべきでしょう。

肉球があれる原因となります。

 

除草剤

草を枯らせるために作られた薬剤で、さまざまな種類が開発されていますが、どう考えても犬にとって有害だといえます。

成分によっては中毒症状を起こしてしまう可能性があるので、枯れた草の近くの水たまりは混入している可能性があります。

また、こういった水に足が浸かってしまえば、後で必ず舐めてしまうので、お散歩の後の足はしっかりと拭いてあげた方がいいんでしょうね。

 

寄生虫

寄生虫は卵や植物の種のような状態で宿主を待つことができます。

こういった状態の寄生虫は環境に非常に強く、暑くても寒くても、乾燥していても何カ月も生き物の体内に入るチャンスをうかがっています。

水たまりにもこういった奴らが潜んでいます。

 

ジアルジア

単細胞の寄生虫、ランブル鞭毛虫に寄生されることで症状が起こります。

感染した動物の便の中に種のような状態「シスト」で潜んでおり、雨などが降ればウンチは崩れて、まわりの土と一体化し、シストは当然水に流れて行ってしまうでしょう。

 

シストが入った水を飲んでしまうと、体内に入りこんで腸管内に寄生されてしまいます。

腸管内で栄養を吸収し分裂して数を増やして、種のような状態になって糞と共に外へ出て行くことで増殖します。

シストは非常に強く乾燥や薬品に耐え、水中でも3カ月程度生存できます。

 

寄生されたときの影響

成犬ではほとんど症状は見られませんが、子犬だと下痢になったりする。

感染した犬の糞の処理などで人間が感染する可能性もある。

人間の場合には無症状の場合もあるが、下痢になったりしてのちに便にシストが混ざるようになるので他人に移す可能性がある。

 

注意ポイント

寄生虫なので細菌でもウイルスでもないのでワクチンなどで予防はできません。

水たまりの水を飲ませないようにしよう!

 

コクシジウム

ジアルジアと同じように原虫と呼ばれる顕微鏡でないと見えないサイズの寄生虫です。

感染した動物のフンにオーシストと呼ばれる卵のような状態でスタンバイしています。

雨でフンから流れ出て、犬が水たまりの水を飲めば寄生されてしまいます。

 

寄生されたときの影響

成犬は無症状の場合が多いですが、免疫力が低下すると血便や脱水、体力低下など症状が見られます。

免疫機能が未発達な6ヵ月未満の子犬は、ストレスなどで免疫力が下がると寄生虫が増殖して下痢が起こったりします。

 

駆虫薬で対処できるので異変を感じたら、早めに獣医師に見てもらうようにしましょう。

ちなみに人間には感染しない。

 

レプトスピラ

レプトスピラ菌という細菌が水たまりに入っている可能性があります。

感染しても症状を表さないで知らないうちに治ったり、激しい症状で急死してしまうなど症状が幅広い傾向にあります。

 

哺乳類なら感染するので、犬だけでなく人間にも感染します。

人間の場合、皮膚や口の粘膜から感染するので尿に汚染された土、水、直接尿に触れた場合にも感染の可能性があります。

 

感染源

感染している犬やネズミの尿にレプトスピラ菌が混入しています。

こういった動物の尿で汚染された土や水などを舐めると口の粘膜から感染することが可能です。

 

レプトスピラ菌は淡水中や湿った土壌なら数カ月生存できるので、水たまりに潜んでいる可能性は十分あります。

 

ネズミ

ネズミの場合、この菌に感染しても症状は起こらないので、活動している間一生レプトスピラ菌をばらまき続けます。

 

感染した犬の尿から細菌が流れ出ています。

症状があれば治療を受けると思いますが、症状が全くでない場合もあるので、気づくことなくレプトスピラ菌をばらまき続ける可能性があります。

 

ワクチンを摂取しよう

レプトスピラは死亡率が高い感染症ですが、混合ワクチンの接種で予防できます。

 

人間にもかなり危険

レプトスピラ菌のように人間にも影響がある細菌の場合、手洗いをしっかりしない子供などは要注意です。

レプトスピラ菌に感染すると人間の場合、抗生物質を投与しますが、重症型も場合には早期に治療しないと20~30%という高い死亡率になっています。

人間のワクチンは開発されていますが、接種はできる施設は限定されていて、実際には接種は難しい。

やはり愛犬の予防接種をしておくことが重要です。

 

まとめ

透明に見えても水たまりには見えないさまざまなリスクが潜んでいます。

水たまりに入らせない、飲ませないが大切。

 

お散歩の際には飲み水を持って行くようにして、水たまりの水を飲ませないようにしよう。

 

携帯ドッグマグ

こういったお散歩用の水筒を用意してあげるだけで予防策となります。

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