犬の体調管理をする上で、そもそも健康な状態がどんなものかを知らなければ比較になりません。
犬の健康な状態とは?
犬はゆっくりと休んでいるような時でも、周囲に気を配っているのが普通で、何かあれば素早く反応するものです。
動きは活発で楽しそうに喜びを表現します。
また、健康な犬はいつも体がきれいで目や耳、口、肛門などのまわりは汚れていません。
よく食べ、よく眠り、快便。
十分な食事や適度な運動、普段のお手入れなどが病気の予防につながります。
被毛
健康な犬の被毛は美しいツヤがあり、適度に油分がありべたついたりしません。
犬の毛は猫と比べるとかなり硬いですが、それでもなでると滑らかで気持ちの良いものです。
犬の被毛は気温の変化を和らげ、直射日光の熱や紫外線などから体を守っています。
人間のように普段から少しづつ、抜け毛が発生しますが、新陳代謝による生え変わりです。
犬種によっては季節の変わり目には換毛期があり、ものすごく毛が大量に抜けて生え変わります。
逆にいえば換毛期以外は引っ張ってもそんなに抜けてしまったりしないものです。
皮膚
皮膚も健康であれば弾力があり、皮脂でべとついていたりといったことはありません。
犬は外界からの刺激を被毛によって防いでいるので、皮膚の厚さは人間の5分の1程度です。
皮膚は人間の方が強いと言えます。
一般的には皮膚はキレイなピンク色ですが、異常があると茶色や黒くなったりと目に見える変化があります。
細菌やウイルス、アレルギーの症状などが皮膚病として現れる傾向があります。
異常がある場合には
- しきりにかゆがる
- フケが大量に出る
- 嫌なにおいがする
などが見られるので、こういった場合には獣医師に相談するようにしましょう。
ブラッシングなどの際には、かき分けて皮膚も少し見てあげると早期発見につながります。
代表的な皮膚の病気
- アレルギー性皮膚炎
- 膿皮症
- マラセチア皮膚炎
- ニキビダニ症
- 脂漏性皮膚炎
- 皮膚糸状菌症
耳
犬の耳は触ると通常は冷たいもので、たれ耳でも立ち耳でも内部構造は同じです。
通常耳の中は薄ピンク色なのですが、異常があると茶色や黒い耳垢が溜まっていたり、べたつきや悪臭がある場合もあります。
たれ耳は通気が悪い
耳の内部の通気が悪いほうが病気を発生させやすいので、耳の中の毛が多くて、たれ耳の犬の方が異常が起こりやすいです。
耳の毛をカットしたり、定期的に耳の掃除をするなどのケアで病気を予防できます。
ときには腫瘍ができることがあるので見逃さないように!
代表的な耳の病気
- 外耳炎
- 中耳炎
- 内耳炎
目
健康は犬の目は澄んで生き生きと輝いているものです。
健康でも目ヤニは若干出ることがあります。
茶色や黒い目ヤニがでていたらふき取ってあげましょう。
黄色い目ヤニが大量に出ていたり、目が赤く充血したりといった場合は異常のサインです。
また、犬も老化が進んでくると、目が濁ってきたりしますが、原因としては白内障などが考えられます。
鼻
犬の鼻は少しひんやりと少し湿っている状態が通常です。
寝ているときや寝起きの場合には乾燥していることがあります。
また、子犬の時は鼻が湿っていない時もあります。
鼻が乾いていたり、鼻水がたれていたら何らかの異常があると疑われます。
膿のような濃い鼻汁や鼻血がでていたら何らかのサインだと思ってください。
高熱が続いたりすると乾燥してひび割れることがあります。
代表的な鼻の病気
ジステンパー
鼻炎
蓄膿症
口
犬の口の中は基本的にはピンク色ですが、犬によって黒い模様が付いています。
舌や歯肉などは薄いピンク色をしているものです。
紫がかったり、黒く見えるようならば異変だと言えます。
また、異常があると口臭に出たりするので、それらはなんらかのサインだと認識しましょう。
お口から悪臭がしたら早めに獣医師に相談するのがおすすめです。
歯
健康な犬の歯は白いものです。
犬も人間のように乳歯が生え変わって、永久歯が生えてきます。
乳歯は生後45日程度で生えそろい、6~7カ月頃までに永久歯に生え変わります。
犬はむし歯になりにくい体質ですが、唾液の成分の関係で歯石がものすごい速さで形成される特徴があります。
小型犬の方が歯と歯の隙間が少なく、歯周病になりやすい傾向にあります。
健康寿命を延ばすなら歯磨きなどの口腔ケアをしないと歯石が溜まって、歯肉炎などの症状を引き起こします。
歯石が蓄積することから始まり、歯肉炎などの歯ぐきの炎症、さらに進行すると歯根部まで侵食して、歯槽膿漏となり歯がぐらつくので抜けたりします。
最初に異変は口臭ですが、よだれがでたり、口元をひっかくような仕草などが見らえるようになります。
愛犬の健康状態をチェック!健康な犬の状態は見ればわかる?
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肛門
犬の肛門はしっかりと締まっている状態が普通です。
肛門の周辺がただれていたり、できものが見られたら注意が必要です。
かゆがって床におしりをこすりつけたり、しきりに舐めるなどの行動がみられた場合、良く調べて獣医師に相談するようにしましょう。
寄生虫や炎症が起こっている可能性があります。
健康なうんち
私たち飼い主が確認しやすくわかりやすいのは排泄物の異常です。
形をしっかりと保つだけの硬さがあり、適度に水分量を持っているのが健康的なウンチです。
色としては茶色~こげ茶色と言ったところです。
いつもと違う色のウンチ
赤黒い
便に血液が混じると赤黒くなり、粘度が高くなります。
血便は明らかに何らかの異常があります。
白っぽい
他にも白っぽいウンチは脂肪の消化がうまくできていない状態です。
黄色~オレンジに近いウンチがでるようなら腸炎の可能性もあります。
ニオイ
- 血液のニオイ
- イオウ臭
こういった通常のウンチとは異なる種類のニオイがすれば体内で異変が起きていると考えられます。
健康な犬ならウンチが臭い場合、病気よりも腸内環境の乱れかもしれません。
腸内環境は様々な影響を受けやすく、腸内の悪玉菌が多くなるとウンチのニオイがきつくなります。
老化やフードの変更、ストレスや体調など。
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おしっこ
アスファルトの上だとおしっこの色を判別することが難しいですが、砂地やコンクリート、おしっこシートの上ならすぐにわかるでしょう。
健康な犬のおしっこは薄い黄色をしています。
それ以外の色ならちょっと異変を疑ってもいいかもしれません。
濃い黄色や緑がかった色
細菌などが感染している可能性
赤色
尿がピンクや赤色なら血液が混じっている可能性があります。
血尿なので何らかの異常があると言えるでしょう。
無色透明
人間だとあり得るんですが、犬だと腎臓に異常があり、ろ過機能が働いていない可能性がある。
慢性腎不全とか。
キラキラ?
尿結石の初期段階の場合、おしっこにキラキラが混じることがあります。
ミネラルが結晶化したものが乱反射するためです。