元気いっぱいのビーグルを飼うためのポイントをあらかじめ理解しておきましょう。
どのような犬種にも特徴や習性などがあり、あらかじめ知っておいた方が良いこともたくさんあります。
犬種の特徴
体高は低めで体重は10~14kg程度なので小型犬になりますが、筋肉質でがっしりとした体形なので大きく育った場合には中型犬くらいに感じるかもしれません。
ビーグルはウサギ狩りなどの猟犬として開発された犬種でハウンド犬の一種です。
体力と集中力があり、嗅覚がものすごく鋭い犬です。
ビーグルの性格
明るくて活発な犬種で協調性があるので、家族以外の人や他の犬とも仲良くすることができます。
優しくておだやかな性格なので子供がいる家庭でも飼うことができます。
また、体力がたっぷりあるうえに好奇心旺盛で遊び好きなので、子供がいる方が大人にとっては良いかもしれませんね。
必要な運動量は多め
猟犬としての素質が十分な犬種であるビーグルの特徴は豊富な体力です。
そのため、小さな体であっても必要な運動量は多めであり、毎日1時間程度が必要です。
朝夕たっぷりと運動させるようにして、運動不足で太らせないようにしましょう。
社交性を養うためにも、他の犬と触れ合うドッグランのような場所に連れて行ってあげると良いでしょう。
食いしん坊
ビーグルはとても食いしん坊です。
食欲旺盛な上にエサを良く噛まずに丸のみ状態、そのうえ胃袋も大きいため満腹感を感じにくいと言えます。
また、早食いをしてしまう犬種です。
早食いは胃拡張や窒息、誤嚥性肺炎の原因となったりと早食いに良いことはありません。
食事の回数を分けたり、早食い防止用のフード入れにするなどの工夫が必要です。
おすすめ:早食い防止皿
食べにくい構造になっているので、ドッグフードを食べるのに時間がかかります。
早食いを抑え、満腹感が起こるまでの時間を作り出せます。
拾い食い注意
「なんでそんなものがこんなところに!?」
屋外では意外なものが落ちていたりするものです。
ビーグルは嗅覚が犬の中でも非常に優れている犬種なので、空港での麻薬探知犬に採用されたりするほどです。
散歩の際にも絶えずニオイを探して歩いているようなところがあるので、拾い食いなどしないように飼い主さんがよく見ている必要があります。
拾い食いはおなかを壊したり、寄生虫のリスクがあります。
肥満に特に注意
遊ぶのも食べるのも好きですが、運動はそれほど好きではないので運動不足が心配です。
エサやおやつのやりすぎは注意しましょう。
また、人間の食べ物を欲しそうにするでしょうが、飼い主さんがこらえてください。
犬は肥満になると痩せにくく、様々な病気を発症するため太ると寿命が短くなります。
胴長な犬種でもあるので、体重が増えると背骨に負担がかかり、椎間板ヘルニアへ発展してしまうので太らせないようにしましょう。
食事と運動量を管理しよう
食事量は適正体重に合わせて管理しましょう。
一日分の量も回数を分けて与えましょう。
- 子犬:3~4回
- 成犬:2~3回
食への執着心が強いので、ご褒美でしつけがしやすいのですが、その分の量はごはんから差し引くようにしましょう。
室内での注意点は
最近ではほとんどの人が室内で犬を飼う環境にありますが、人間の家が犬にとって快適とは言えません。
犬が暮らしやすいように多少改善したり、配置を考えたりする必要があります。
室内環境
ビーグルは家族と一緒に過ごすことを好むので、リビングなどの家族が集まる場所にサークルを設置してあげてください。
また好奇心旺盛なので、思いもしないものを口にしたり、いたずらで怪我をすることも考えられます。
予期せぬ事故を防ぐためにも、リビングなどの目の届く範囲が最適と思われます。
室温の変化
ビーグルは気温の変化には強いほうですが、夏場の熱中症や冬場の体の冷えには注意が必要です。
犬は暑さには弱いので夏はエアコン・扇風機などを活用して涼しくしてあげる必要があります
冬などの寒い季節は短毛種には辛いので、毛布・ペット用ヒーターなどを小まめに使って快適な室内環境を作ってあげてください。
床
筋肉質でガッシリした体型をしていますが、活発な犬種なので部屋の中で遊び回っている時に滑って転んだり関節を痛めることもあります。
フローリングや石材の床で滑らないように、コルクマットやカーペットを敷くなどの対策を講じてあげることが大切ですよ。
家具の配置
転倒する可能性がある家具
壊れやすいインテリアからは離す
直射日光やエアコンの吹き出し口近くに設置しないなど
設置場所には十分気をつけるようにしてください。
プライベート空間が大切
友好的な性格で家族にも愛情深い犬種ですが、絶えず子供にしつこくされ続けるなどがあればさすがにストレスを感じるようになります。
どんな犬でも落ち着ける自分の居場所というものは大切です。
ケージやクレートなど落ち着いて休息できるような、自分だけのテリトリーを作ってあげるようにしましょう。
ビーグルの居場所
犬小屋やケージなどを設置する場所ですが、ビーグルは寂しがり屋さんの性格と言えます。
そのため家族が見えるような位置がおすすめです。
寂しくないような場所で風通しの良い快適に過ごせる場所であれば、屋外に設置することが可能です。
長時間の留守番は得意ではありません
寂しがり屋さんなので無駄吠えをしたり、室内で破壊活動をする可能性があります。
誰かしら家族が家にいるか、留守にする時間を短くする方が良いでしょう。
ビーグルとしつけ
ビーグルは猟犬として活躍してきた犬種ですが、そのわりにはしつけがしにくいタイプの犬です。
そのため、飼い主さんは根気よく繰り返し教える必要があり、初心者向けとは言えない犬種です。
ビーグルをしつけないと困る習性や欲求がいくつかあります。
無駄吠え対策は必要
ビーグルは残念ながら、全犬種の中で無駄吠えワースト1です。
猟犬として吠えながら獲物を追い詰める「追い鳴き」を得意としていたため、ビーグルは家庭犬となってもその本能は衰えていません。
小さな体のわりに大きく低い声は良く響き、あきらめない性格からしつこく無駄吠えしてしまいます。
ご近所さんとの生活も考えると、しつけは必要です。
しつけをしないと自分の欲求を伝えたい時や来客の時など、無駄吠えをし続けます。
また、留守番でひとりになってさみしいからと騒ぐようでは、どこにも出かけられなくなります。
無駄吠えに対するコントロールは非常に困難ですが、根気強く愛情を持って行いましょう。
ビーグルが吠えているのは何らかの理由があります
吠えるのを抑えるためにおやつを与えるのはダメです。
「吠えることでおやつがもらえる」と勘違いされると非常に厄介です。
かまってほしかったり、身体のストレスだったりといった理由を理解して、無駄吠えを少なくすることが大切です。
理解できるまでは、「おもちゃをくわえさせる」などに意識を持って行かせましょう。
集中しすぎる
ビーグルは優れた嗅覚により、獲物の匂いを追跡するセントハウンドと呼ばれる犬種です。
ニオイに対して非常に敏感で高い集中力で執念深く追い続ける特徴を持っています。
その特徴を生かして警察犬や空港などで薬物探知犬などに採用されるほどです。
家庭犬となってもその特徴があるため、屋外の探検・探索を好むところがあり、散歩中にニオイの痕跡を追跡し始めると夢中になってしまいます。
ニオイに向かって進み、散歩中にグイグイ引っ張るといった行動もよく見られます。
飼い主のことはそっちのけで集中し、ひたすら匂いを嗅ぎ続け呼んでも反応しなかったり、その場から動かなくなってしまう場合があります。
小さい頃から制止することをしつけていきましょう。
ものすごく田舎でもしっかりとリードをつけておきましょう。
高い集中力と体力でニオイを追跡し続けて、ひとりでどこかに行ってしまうと、見つけるのが非常に困難です。
噛み癖
噛み癖はあまりないほうですが、子犬の頃はどうしてもムズムズするのか咬みたくなる衝動にかられます。
本来は子犬どおしで遊ぶことで甘噛みの力加減を覚えていきますが、ほとんどの場合子犬の頃に飼い主さんの元へ来ることになりその機会が失われます。
小さいうちに甘噛みを理解させる必要があります。
咬まれた場合の対応
大きなリアクションで「痛い!」と声を出して無視するようにしましょう。
咬むと無視されることを覚えさせましょう。
遊びの途中でどんどん興奮してきた場合には、遊びを変えたり、途中でやめるなど興奮させ過ぎないようにしましょう。
おもちゃを用意しよう
成長期の噛みたい衝動は必ず起こるため、何らかのものを噛ませる必要があります。
おもちゃを用意して発散させましょう。
おもちゃなどを用意しないと家具や靴などが必ず犠牲になってしまいます。
トイレを覚えさせる
トイレのしつけも苦労すると言われています。
仔犬の排泄する時間を把握して、あらかじめ行動範囲を狭くすることで、トイレで用を足す確率を増やしましょう。
成功したら褒めてを繰り返し続けます。
いたずら好き
ビーグルは好奇心が旺盛で大人になったとしても、いたずら心が変わることはありません。
靴下をくわえて持って行ったり・・・
いたずらされて困るものは、犬の届かないところに置くようにして未然に被害を防ぐようにしましょう。
ビーグルがなりやすい病気
犬種の特徴としてなりやすい病気の傾向が存在ます。
あらかじめ知っておくと予防することができるかもしれません。
肥満
背骨だけでなく、心臓や内蔵にも負担がかかるので病気ではありませんが肥満は注意が必要です。
人間でも同じですがさまざまな病気になる何倍にもリスクが高まります。
股関節形成不全
犬ではよく見られる遺伝性疾患で股関節の発育不全によってうまく動かせなかったり、痛みが出るなどします。
薬によって症状の緩和をさせたり、外科手術が必要だったりします。
幼犬の時の栄養過剰が発症の原因とも言われているので気を付けましょう。
誤飲・誤食
食べ物ではないものを誤って飲み込んでしまう場合です。
好奇心から口に入れてしまうので注意して見ていましょう。
耳の病気
たれ耳の犬種は外耳炎や内耳炎になりやすい傾向にあります。
どうしても風通しが悪いので中が蒸れることになり、細菌やカビが繁殖しやすい環境が整ってしまうためです。
細菌の繁殖に必要なエサである耳垢がたまらないようにしてあげましょう。
予防接種がおすすめ
すべての犬種で必要と言えるのが予防接種です。
予防接種にはウイルスへの抗体が含まれており、感染リスクを減らしたり症状の緩和が期待できます。
予防接種の対象となるウイルスの多くは、死亡する可能性の高いものばかりなので接種して損はないと思います。
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